投信情報サービス
January 27, 1998
今日クイックのニュースを見ていたところ、ソフトバンクがアメリカのモーニングスター社という投資信託格付け情報サービス最大手と日本で投資信託格付け情報を提供する合弁会社を設立することで合意したという記事が出ていた。
今日本の金融界で注目を集めているのは銀行による投信の販売である。これによって1,200兆円といわれる個人金融資産の争奪戦をしていくことになる。系列の投資信託会社に設定させた投信を売るというのも一つの方法なのであるが、アメリカなどではラップアカウントと呼ばれる方式で様々な種類の投資信託を組み合わせて希望のリスクリターンにあわせて資産のポートフォリオ設計をし、口座維持手数料を稼ぐことも投信販売の一つの戦略となっている。
その際に重要になるのが投信の格付け情報である。いまだ日本では投信の格付けというものに真っ正面から取り組んでいるところはないが、ついにそれがアメリカから上陸してきた。さらにそれもマルチメディアの雄であるソフトバンクとの合弁という形で登場するとは驚きだ。きっと孫社長のことだろうから、インターネットなどのネットワークを最大限に利用してオンラインファイナンスでの覇権を握ろうという戦略にちがいない。
オリックスがアメリカのサービサー会社と提携したり、今回のソフトバンクといい、既存の金融機関でない業種が大変柔軟でスピード感を持った展開をしてきているのには、銀行に勤めるものとしては正直悔しさを感じる。不良資産処理といった後ろ向きの問題に取り組んでいるうちに時代に置いてきぼりをくってしまうのではないだろうか。以前の金融機関の常識から考えれば様々な金融機関における昨今の新しい業務展開はそれなりに評価ができるが、金融機関以外のスタンダードでみればそれは全くスピード感がないのだろう。
顧客は銀行であろうとどこであろうとも、もっとも望ましいサービスを提供する会社を選ぶことに抵抗はないだろう。そしてその競争はもはや金融機関同士の閉じた系の中で行われるものではなく、ありとあらゆる企業を巻き込んだオープンな競争になっていく。
大事にすべきはMOFではなく、顧客だ。優秀な人間をMOFの役人とノーパンしゃぶしゃぶで宴会させている暇と金があれば、顧客に選ばれる商品設計とマーケティングに注力すべきだ。しかし、こんなサービス業のいろはもわからない業界に勤めていると思うと、なんだか哀しくなってしまう。