レジュメ
February 9, 2000
昨年末私のアシスタントが退職したことに伴い、アシスタントを探す日々が続いている。
さすがに1年以上一緒に働いたアシスタントがいなくなると、日常業務に大きな支障が出る。テンプスタッフなどでやりくりしているのだが、やはり私の仕事の仕方などが十分にわからないので、どうもぎくしゃくして、こっちが気を遣ってしまうといったありさまだ。
先日ジャパンタイムスにBilingual Executive Assistant(英語で言うとなんだかかっこいい)募集求人広告を出したのだが、なんとこの広告に対して70通近い応募が殺到した。毎日10通以上の履歴書とレジュメが送られてくるのを見て、これを全部みなくてはならないのかと思うといきなり気分が萎えてしまった。とは言っても、アシスタントがいないと仕事にならないということを思い出し、気持ちを奮い立たせてレジュメに目を通し始めた。
希望する経歴としては、外資系金融機関で外国人マネージメントレベルへの秘書経験があるバイリンガルということで、それほど難しいとは思っていなかったのだが、なかなかどうして、これが難しい。金融機関での経験がなかったり、秘書の経験がなかったり、英語能力がなんだか不足していそうだし・・・1時間ほど時間をかけてレジュメを読んだのだがどうもピンとくる候補者が見つからない。2,3人は一応面接してみようという候補者をなんとか選んだのだが、正直あまり期待できない。まあ、場合によってはヘッドハンターに頼むしかないのかと思っている。
レジュメを読み終え、ほっと一息ついてコーヒーを飲みながらふと思ったことがある。
70通で1時間強ということは1枚1分くらいしかかけていないという事実である。不合格にしたものは念のためすべてその理由をメモに書き取っているので、やはりそれなりには目を通しているはずなのだが、それでも1分程度。でも、もっと時間をかけたとしても正直そんなに異なった結果が出るとは思わない。
作業としては、まずこちらの要望どおりに日英両方のレジュメあるいは履歴書を同封しているかということをチェックする。何通かは英語だけというものがあったが、中身を見る前に「不合格」行きである。指示どおりに作業ができないアシスタントなんて必要ない。広告に書かれた英文が読めないと判断せざるを得ないのだ。
続いて、レジュメの体裁を見る。感熱紙にワープロで印刷したようなレジュメや、いかにもpoorな出来栄えのレジュメ、小さな封筒に無理やりたたんで押し込めたようなしわくちゃのレジュメもそのまま「不合格」行き。まともな書類を作って送付することもできないアシスタントも不要である。ここまで来るだけで半分は不合格となっている。
続いて業務経験。残念ながらOJTなどをしている余裕はないので、即戦力を求めている。志望動機に「英語を使う環境で仕事をして語学能力をブラッシュアップしたい」などと書いてあるものや、秘書の経験が全くない応募者はここで「不合格」行きとなる。これで残るは4分の1、15通に絞り込まれる。
この後は、今までの職歴をチェック。短期間でやたらと何度も転職する人はお断りだ。去年の11月に現職についたのだが、もうレジュメを送っているといったつわものもいるが、雇うほうからすればあんまりホイホイ辞められる危険性がある人間は排除したいものである。ここで残り10通。
そしてスキルのチェック。直近でネイティブスピーカーと働いていない人間や外国で英語環境のみで仕事をしたことがない候補者は英語能力を確認しないとならない。TOEFL560点とかTOEIC830点などと自信を持って書かれているが、申し訳ないが800点台前半ではBilingualとはいえないでしょう。これで残りは5通。最後に金融機関でのアシスタントとしての職務経験をチェックすると、結局3通しか残らないという結果に終わった。
みなさんも、レジュメを出すときには、採用する側の指示に正確に従って、それなりの出来栄えのレジュメを作らないとお話にならないでしょう。これができなければ中身すら見てもらえない結果に終わることになる。そして、雇う側が雇いたくなるような志望動機をきっちり書くことです。どれも当たり前といえば当たり前。でもそれさえできない応募者が沢山いるのですから、基本的なルールを守ったレジュメはきらりと光るレジュメとなります。後は、それぞれの皆さんがお持ちの経歴と雇う側の希望が合致するか否かですから、正しい先に応募すればそんなに大きな問題ではなく、面接までは十分こぎつけられるはずです。
基本に戻れとはよく言ったものですが、就職活動でも同じ事です。雇う側がいうのですから、これは間違いなしですよ。