英語力
March 13, 1998
先日クイックを見ていたら、ドイツの大手企業が英語の喋れない役員は場合によっては解雇の対象にするという記事が出ていた。
ヨーロッパは母国語に対する思いが強いと思っていたが、世界を相手にする大企業の場合にはそれどころの騒ぎではないのだろう。国際ビジネスの公用語である英語がしゃべれないマネッジメントはその存在意味が無いということだ。
ではビッグバンが取りざたされている日本の金融機関の役員はどうだろうか?日本長期信用銀行がスイス銀行との戦略的業務提携の関係上、香港に設立する合併証券会社の公用語を英語にするという話があったが、もし日本で役員の3分の1以上が英語を仕事で使えるほど流暢に操ることができる金融機関があったらそれは素晴らしい会社であろう。(もちろん旧東京銀行は別だが。)
さまざまな言い訳は考えられる。たとえば、ドイツ語と日本語を比較すればドイツ語のほうが英語に近いから、ドイツの会社のようにはいかない。といった発言もあるだろう。まあ単に英語を学ぶという観点から考えればその通りであるが、今は世界的な企業のトップの素養という観点から話しをしているのであって、英語学校の落ちこぼれの生徒の言い訳を聞いている訳ではない。
これから進行していくビッグバンはアメリカの金融界で起きた出来事が下敷きになっていくはずである。その時にアメリカで使われている言葉を使えないというのは金融機関の戦略を考えるにあたって大変大きな足かせになるだろう。まったくお寒い限りである。さらに、外資系金融機関との業務提携や合併などの交渉をするときにもトップが英語を使えないではまとまる話もまとまらない。BIS規制の8%などという話をしているだけではなく、役員の3分の2以上が英語その他の外国語に精通していなければ国際業務はやってはならないというような規制を大蔵省は打ち出して、銀行検査の際に役員の英語力でもチェックしたほうがよいだろう。
ドメスティックな金融業務に特化していくから英語などは不要だと言う意見もあるだろうが、アメリカやイギリスでおきた国内業務へのシフトを十分に理解し、その戦略の日本への応用を考える際には英語は必ず必要になると思う。部下に英語のレポートを日本語でまとめさせるような役員はやはり早いこと荷物をまとめて辞任してもらいたいものだ。