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市場


最近不良債権のトレーディングという市場が日本でも急速に形成されつつある。

昨年9月の住友銀行・ゴールドマンサックスの取引以降のマーケット拡大は想像を絶する速度で進んでいる。ただの石ころを「これは東京の銀座の石だ」といえばアメリカ人投資家は買うだろうというジョークがあるくらいの沸騰振りである。個人的には、仕事で不良債権の処理をしている関係で回収以外にも不良債権の処理をする方法ができたことは大変喜ばしい。

そこで今まで弁護士やら会計士と回収についての相談をしていた私がアセットを持って投資家に売り歩くという仕事もやるようになった。既に海外案件のローンでは当たり前のように債権を売るということをしていたのでそれほど抵抗はないが、やはり市場に出て投資家と直接頻繁に話をするというのは快い。自分がマーケットの一部であるという実感は何物にも代え難い。

今まで銀行員にとって一部の市場関係者を除けば市場とは縁遠いものであった。それゆえ市場原理を知らずに突き進んできた結果として今の日本の銀行が抱える問題が生じてきたわけだ。今後不良債権に留まらず、正常債権をも含んだローン債権のトレーディング市場が確立されていくことは間違いないだろう。融資担当者も市場を肌で知らなくてはならない時代がもうそこまで来ている。