アラカルト投資
September 1, 1998
ますます混迷の度合いを深める金融市場であるが、そんな状況の中で個人資産取り込みのための戦略について考えたことがある。
最近、証券会社の店頭で売られている投資信託を見ていると、特定のベンチマーク(たとえば日経平均とかTOPIXとか)に連動して動くといった商品が多い。これは、料理で言うならばアラカルトであろう。
なぜならば、本当に長期の安定的な運用をするためには、自分の保有資産を複数の通貨、複数の市場に分散して投資を行うことが重要なのだが、上で述べたようなアラカルト投資信託は、分散投資を行うためのパーツに過ぎない。
では、多くの個人顧客がアラカルトを集めてフルコースを自分で選ぶことが可能か?と問われれば、それは難しいと答えざるをえない。続いての質問として、では銀行や既存の証券会社が投資信託を一生懸命売っているが、セールス担当者がフルコースを作るようなアドバイスが可能か?と問われれば、それも難しいと答えざるを得ない。ぶっちゃけた話、こんなアドバイスが可能ならば何も投資信託を売っている必要はなく、それこそファンドマネージャーやら金融法人に対するボンドセールスが可能である。
ここに「投信を売ろう」という日本の金融機関の問題点がある。要は分散投資のアドバイスなんてできるセールスパーソンがいないのだ。
と、なるとおのずと一つの回答が出てくる。投信それ自体がセット定食のように、複数通貨、複数市場に分散投資を行っているファンドを売ればよいのだ。
しかし、なぜか最近のはやりはこういった投信ではない。見ているとゴールドマンサックスの投信はこういったものが多いようである。これが同社の投信の残高が外資系投信ではNo.1の理由なのだろうか??と思ったのだが、このあたりの正確な理由はわからない。
このあたりを個人戦略を考える日本の金融機関の企画担当者はどう考えているのだろうか?