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メモ


部下のアナリストにこんな話をした。

外資系投資銀行だって人を納得させた上で仕事をしていくという点では日本の企業となにもかわらない。むしろ、日本の案件をアメリカ人のトップに説明をして仕事をしていくのだから、日本の企業よりも大変なんだと。日本の企業では稟議書という仕組みがあるが、それに代わるのがメモランダムである。自分の英語力に相当自信があって、複雑に込み入った話でも一発で説明できるというのならばメモを書かなくてもよいけど、そうでなければロジックをちゃんと踏んで、理路整然と自分の主張したいことをまとめたメモランダムをいくつもいくつも書いていくのが君たちの仕事なのだよと。

かくいう私も転職後すぐにメモを書き始め、いまでは電子メールを利用して毎日何通もメモを配布している。大変なことに全部英語で書かなくてはならないのだけども・・・

ヘンリーキッシンジャーがなぜ移民の子供からあれだけの地位に上り詰めることができたかという最大の理由は、彼がメモランダム魔であったと言われている。自分の提案、自分の意見を飽くことなくメモにして配りつづけた。

外資系企業だと稟議書なんてないと思われがちであるが、そんなことはない。むしろ日本の企業以上に書面でのやり取りは多いのである。それを証明しているのがアメリカからやってきたロータスノーツなどのグループウェアである。メモをデータベースとして利用できる付加価値をつけることがグループウェアの最大のポイントであり、多くのアメリカ企業はその付加価値で企業間の競争に打ち勝っている。