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福岡出張その3


土曜日の今日は、百道(ももち)と呼ばれる新しく開発された地域を訪れた。

天神から車で20分弱という好立地のこの場所には、福岡ダイエーホークスの本拠地である福岡ドーム、シーホークと呼ばれるホテル、ハイアットリージェンシーホテル、人工海浜、数多くのオフィスビル、マンション、戸建て住宅などが集まっている。

首都圏でいけば、幕張あたりに住宅開発をくっつけたものと同じような感じといえよう。

海岸脇のこの地域、できたばかりでとても格好良い。どのマンションも洒落たデザインで、ゆったりとした道路が整然と走り、コンピューター関係の会社を中心としたオフィスビルもハイテクな感じである。ビル内のテナントを見ると大宇などの韓国系企業の名前も目に付く。

しかし、あまりに理想的な街作りが先行してしまった結果、人が住むのに本当に便利な街になっているかと言われると、首をかしげてしまう。スペースを十分に取るために街が拡大してしまい、歩いて移動するのにはちょっと不便な感じがする。また、海岸脇の平らな土地に建てられたマンションや一戸建て住宅は、その平坦さゆえに、何年も住むと飽きがきてしまうのではと人事ながら気になる。やはりある程度の起伏が住宅地域には必要であろう。さらに、今はできたばかりであざやかな色とモダンなデザインのマンションも10年、20年経ったときに今と同じ輝きを維持することができるのか?

街の中をタクシーで走りぬけていて、ふと思ったのはパソコンソフトのSim Cityである。そう現実感が欠落した街。それが私が百道を訪れた感想である。

百道を後にして天神へと戻ってくる。

岩田屋という地元デパートの新館を訪れると、店内表示が4カ国語で表示されている。日本語、英語、韓国語、中国語の4つ。福岡からは、大阪へ行くよりもソウルに行くほうが近い。釜山などは本当に目と鼻の先である。多くのアジア系の観光客が、福岡、湯布院、阿蘇という観光地をめぐるパックツアーで訪れている。

また、福岡ではそれほど高級なお店でなくても、中華料理店には本場の中国や香港からのシェフがいるという。東京にいて、「福岡は東南アジアへのゲートシティー」という言葉を何度か目にしていたが、実際のところぴんとこなかった。しかし、実際みずからが福岡を訪れ、地元の人に話しを聞き、街を見ていると、この街の人達は東京をみるのと同じようにして東南アジアの国々のことを見ているという視点に気が付く。

今は東南アジアの通貨危機で東南アジアのパワーは弱まっているが、それが解決されたときには福岡はゲートシティーとしての成長を享受することになるだろう。